全校平和集会
12月6日(木)全校平和集会を行いました。
岩園小学校では、戦争を二度と起こさないようにという願いを込めて、この平和集会を毎年、続けてきています。
今年度は、低学年と高学年とに分かれて、それぞれ別の方を講師にお招きしてお話を聞きました。
はじめに校長先生から、83年前に日本が戦争を始めたこと、その戦争で、この芦屋市も焼夷弾が落ちて、建物が焼け落ちたこと、たくさんの人が亡くなったことについてのお話がありました。
岩園小学校の校舎も焼夷弾が落ちて、焼け落ちました。その校舎の一部を校長先生が見せてくれました。戦争の傷跡がこんなに近くにあることに子どもたちも驚いていました。
低学年の部では講師の林さゆりさんにお話しいただきました。
林さんは、明治生まれで戦争を体験した方からインタビューをした内容を本にまとめらた方です。
林さんは、戦争の時には、食べ物がなく、安全な場所がなく、学校に行っても勉強もできない、家族と離れ離れになるということを話してくれました。
また、明治時代に3回もの戦争を生き抜いたおじいちゃんの証言についても話してくださいました。
こどもたちは、時折驚きの声をあげながら、真剣に耳を傾けていました。
林さんは、平和を続けるにはどうしたらいいか、自分にできることを考えて欲しいとこどもたちにメッセージをくださいました。
高学年の部では黒田雅夫さんを講師にお招きしてお話をしていただきました。
黒田さんは、現在87才で、7歳の時に開拓団に参加して、中国へ。旧満州で、戦災孤児となり、帰国するまでの体験を絵本「今を生きる 満州からの引き上げの記録」に出版されました。
今日は、息子さんの黒田毅さんと一緒に来てくださいました。
黒田さんは、冒頭で、「戦争は昔の話と思わないでください。
戦争は終わってからも多くの人が亡くなられたり、悲惨な出来事が多く起こったのです。
終わってからのお話を今から話します。」
と話されました。
戦争が終わって、旧満州からどのようにして日本に戻ってきたのかを、絵本の絵を見せながら
話してくださいました。
食べ物がどんどんなくなっていったこと、ようやく収容所に辿り着いたそこでの悲惨な生活。
死体の山、おじいちゃんとの別れ、母親との別れで絶対に生きると強く思ったこと。
キリスト教の修道院の方に助けられ、日本に帰ることができたこと。
辛いお話を私たちに丁寧に話してくださいました。
最後に
命を大切に
家族を大切に
言葉を大切に
今を大切に
人との出会いを・・・繋がりを大切に
というメッセージを私たちにくださいました。
また、黒田毅さんは、
「父親にとってはまだ戦争が終わっていない。
戦争は、みんな傷を負う。
このことを知っておいて欲しい。」
と締めくくられました。
実際に体験された方に話していただけることがこれから難しくなっていく中、
貴重なお話を子どもたちに話していただけたことに感謝しています。
本当にありがとうございました。